2011年05月28日

雨の週末

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 今日は起きたらしとしと雨が降っていた。昨夜の天気予報では、朝から激しい雨が降るかのように報じていたので、もしかしたら予報が外れて雨が上がったりするのかなと期待して天気予報を見たが、残念ながら終日雨マーク。明日はもっとひどくなりそうな雲行きだったので、散歩は無理かなと諦める。

 この週末は台風2号の影響でかなりの雨になると職場で話題になっていたため、土日に家にこもり切りになってもいいように、昨夜のうちに食料を買い込んで来た。台風に直撃されない限り、傘さえ持って出れば買い物は可能なのだが、本降りになるとさすがに外出が億劫になるからなぁ。

 そういえば今週は、沖縄、九州南部を皮切りに関東・甲信や東海まで梅雨入りした。しかしどういうわけだか、福岡を含む北九州はまだ入梅宣言が出ていない。天気の方はすっかり梅雨の気配で、もう水ガメの心配はいるまいという程に降ったのに、まだ梅雨ではないらしい。何とも不思議な気分だ。

 いずれにせよ、今日も明日も雨だから、いつ洗濯しようと条件は同じだろうと、午前中に洗濯をすることにした。洗ったものは乾燥機に放り込み、ワイシャツをアイロンがけする。雨の週末ともなると、乾燥機というのはまことに便利な文明の利器だ。

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 さて、先週末はブログをさぼってしまったので、これが2週間ぶりの書き込みとなる。先週末はネタがなくて書かなかったのではなく、親戚の方々が福岡まで訪ねて来てくれて、楽しい週末を過ごしていたためだ。

 福岡という街は、一般には観光地と思われておらず、観光客は福岡空港に到着するなり、市内を素通りして太宰府天満宮に行き、その足で次の目的地長崎を目指す、みたいな日程になりがちである。私は週末ごとに市内をあちこち散歩しているが、観光バスに乗った団体さんと出くわした経験はほとんどない。

 福岡で観光名所を推薦してくれと言われたら、いったいどこを挙げればいいのだろう。これはなかなか難問だ。たいていの観光客のお目当ては、福岡での食事でしかない。中洲か長浜辺りの屋台でラーメンというのが定番だろう。目で見て楽しむものと言えば、いったい何があるのだろうか。今回の親戚ご一行様の受け入れに当たっても、これはおおいに頭を悩ました問題だった。

 私が取ったコースは「柳橋連合市場の魚屋見学→櫛田神社とその界隈の博多の街並み→キャナルシティー→長浜→舞鶴公園周辺(鴻臚館跡、福岡城址、大濠公園)→浄水通り界隈(16区での買い物を含む)→天神界隈(水鏡天満宮、親富孝通り含む)」というのが一日目で、二日目は「サザエさん発案の地→福岡市博物館→福岡タワーと百道浜→太宰府天満宮」といったラインアップだった。

 食事は、豚骨ラーメンにもつ鍋、ちゃんぽん・皿うどんに、イカの活き造りを含む海鮮料理といったところで、これにあと水炊きが入れば、福岡の代表的料理は網羅したことになっただろう。ちなみに一口ギョーザはラーメン屋で食べた。

 こうして並べて見ると、観光ポイントとしては太宰府天満宮を除くと少々マイナーで、福岡タワーと博物館は市のシンボルだから多少有名だとしても、他は一般に知られていないスポットじゃなかろうか。お蔭で、たいていの人は福岡と言われても、パッと頭に浮かぶイメージを持っていない。

 博多祇園山笠は有名なお祭りだから、全国的に知られているに違いないと思う人が福岡には多いだろうが、確かに名前は有名だが、山笠そのものがどんな外観なのか意外に知られていない。福岡空港に舁き山が飾られているがそれほど乗降客は見ていないし、インパクトの強い飾り山笠は、櫛田神社に行かないと見ることが出来ない。そして、その櫛田神社が規模の小さな神社だから、観光客が立ち寄らないのである。かくして福岡と言うと、もっぱら中洲の屋台という夜のイメージが主流になるわけだ。

 こういう状況で、何を見せれば福岡のイメージがいいものになるのか、これは意見の分かれるところだろうが、歴史好きというケースを除けば、百道浜界隈の街並みと浜辺がまぁ候補の一つかなという気がする。福岡に人にしてみれば単なる住宅エリアかもしれないが、海辺に面した福岡の開放的な雰囲気がよく出ている区域だという印象がある。

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 福岡の観光談義はそれくらいにして、本日は家にこもって本を読んだ。この前から読み続けているダン・ブラウン著「天使と悪魔」である。上中下と3巻ある長編小説だ。

 著者のダン・ブラウンはアメリカの小説家だが、著作はそう多くない。「ダ・ヴィンチ・コード」を書いた人と言ったら分かるだろうか。ちなみに「天使と悪魔」は「ダ・ヴィンチ・コード」同様、宗教象徴学を専門とするハーバード大学教授のロバート・ラングドンが主人公だが、実は作品の発表年としては、「天使と悪魔」の方が「ダ・ヴィンチ・コード」より先だ。しかし、世界的なベストセラーになったのは「ダ・ヴィンチ・コード」の方で、お蔭で「天使と悪魔」がそのあとになってから注目される形になってしまった。私の場合も「ダ・ヴィンチ・コード」を先に読んで、この作家に興味を持った形だ。

 「ダ・ヴィンチ・コード」同様、歴史的事実を巧みに織り交ぜて話を構成しているが、「天使と悪魔」の方がアップテンポなうえ、核兵器以上の破壊力を持つ反物質や、圧倒的速さの超音速機など、SF的な要素も取り入れられていて、アクション系のサスペンス小説みたいな感じだ。

 ロバート・ラングドンが欧州にある研究所の所長から、研究者の他殺体に残された紋章について問い合わせを受けるところから話が始まる。ラングドンはその紋章が、中世にカトリック教会と対立していた伝説的な秘密結社「イルミナティ」のものと推理する。殺人犯はそこで研究されていた反物質を盗み出し、ローマ教皇選出の真っ最中であるバチカンを破壊すべく反物質を仕掛け、同時に次期教皇として有力視される4人の枢機卿を誘拐し、イルミナティゆかりの場所で1時間ごとに殺していく。ラングドンはバチカン所蔵のガリレオの書物を頼りに殺害場所を推理しながら、盗まれた反物質を発見すべく奮闘する。

 「ダ・ヴィンチ・コード」同様、歴史的な手掛かりをたぐりながら古い史跡を駆け回って推理していく過程がなかなか面白く、我々日本人が知らないキリスト教の裏面史なども垣間見ることが出来る。確かに、中世のローマ教会って宗教団体というより勢力を拡張していく帝国のようだったからなぁ。

 この本の背骨を貫くテーマは、神と科学という対立軸である。かつて人類の上に君臨した神と教会に対し、近代以降人々は科学を崇めるようになった。科学の萌芽期に、神の教えを否定する科学者を徹底的に弾圧した教会と、それに対抗するために秘密結社として集まった中世の科学者たちの対立が、現代のローマに持ち込まれて再び激突するのだが、そのテーマが小説の最後の最後まで続いていく。一見事件が解決したかのように見えた終盤から、更に意外な方向に展開される人間ドラマがなかなか良い。

 私はこの小説を読みながら、福島原発事故を思い出してしまった。小説の後半で前教皇の侍従が科学と宗教の対立についてテレビカメラに向かって長々と演説する下りがあるが、今回の原発事故と重ね合わせると、この部分はうなづくべき箇所が多々ある。そういう意味では考えさせられる部分も多かったなぁ。

 さて、明日もまた雨マークのうえ、更に激しく降るかのような予報だ。再び読書の一日になるのだろうが、次は何を読むかな。

posted by OhBoy at 23:38| 日記